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2016年12月12日 (月)

サントリー美術館・小田野直武と秋田蘭画

サントリー美術館で開催されている「小田野直武と秋田蘭画」展を見て来ました。

江戸時代、18世紀後半に長崎を通じて入ってくる中国やオランダの文化の影響を受けて、秋田藩士
小田野直武を中心に秋田蘭画が生み出されました。
それまでの日本画と異なり、遠近法、陰影法や中国花鳥画のリアルな描写を取り入れた絵画です。

チラシやポストカードなどから一部ご紹介します。

001 002
小田野直武と秋田蘭画 チラシ                  チラシ裏

003  不忍池図 小田野直武 重要文化財
98、5x132、5cm
前景に濃い鮮やかな芍薬の花を描き、色の濃淡で陰影をつけています。
後ろに重なる白い鉢の影が湾曲して池へ伸びています。右端の木にも影が描かれていますが、
木の上部は画面を突き抜けています。シンメトリーはなく、大胆な構図です。
不忍池の弁天堂や対岸の景色は遠近法で小さく、しかし精細に描かれています。
陰影法や遠近法など様々な技法を取り入れた和洋折衷の不思議な秋田蘭画が確立されました。

小田野直武は幼いころから狩野派を学びましたが、平賀源内の教えを受け、さらに秋田藩主、佐竹曙山の
命を受けて江戸に上り、西洋画を学びます。
そこで杉田玄白の「解体新書」の挿絵を手掛けました。

004  解体新書 序図 杉田玄白ら著、小田野直武画

005 006
解体新書 人骨図 小田野直武              解体新書 解剖図 小田野直武

007  江の島図 小田野直武 (眼鏡絵)
35、8x52、2cm  箱を覗く眼鏡絵のため、左右が逆転しています

008 009
雷魚(ハタハタ)図  小田野直武              鱒図 小田野直武 17x61cm
                                   魚類図鑑のように鱗の1枚1枚まで描き出し
                                   質感もしっかり表現されています

010 012
笹に白兎図 小田野直武                    蓮図 小田野直武
                                    105、9x32、7cm
                                    大胆な構図で蓮がクローズアップされ、
                                    下方に小さく池と景色が見えています

011  児童愛犬図 小田野直武
洋犬と二人の子供が重なり合うところに影を描き、立体感を出しています

017  日本風景図 小田野直武 
右は江の島 左は金沢八景でしょうか


秋田藩主の佐竹義敦(雅号・曙山)も小田野直武を通じて西洋画の様々な技法を習得しました。

013 014
紅蓮図  佐竹曙山                        燕子花にナイフ図 佐竹曙山
小田野直武の「蓮図」をより鮮やかな色彩で         葉やがくの青は群青や藍でなく
再現しています                           プルシャンブルーを使っているそうです

015  松に唐鳥図 佐竹曙山 重要文化財
画面を大きく斜めに横切る松の大木が圧巻です 中央の枝は先が折れ、中は空洞になっています
上の枝には赤と緑の鮮やかなインコが止まっています
画面下方には小さく景色が描かれ、帆掛け船はおもちゃのようです

016  松にこぶし図 佐竹義躬
角館佐竹北家の当主、義躬も秋田蘭画を描きました

これらの他、小田野直武の少年時代の「神農図」や「大威徳明王像図」などの他、直武に西洋画を学んだ
司馬江漢の絵や秋田蘭画を世に広めた明治の日本画家、平福百穂の絵なども展示してありました。


この展覧会は2017年1月9日まで開催されています。




















                      

















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