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2016年10月 7日 (金)

日本橋三越本店・日本伝統工芸展

日本橋三越本店で開催されていた「日本伝統工芸展」を見てきました。

日本伝統工芸展は陶芸、漆芸、金工、木竹工、染織などの国内最大の公募展で、今回は第63回となります。
応募1500点の中から16点が受賞しました。
三越では600点以上を展示しています。この中には重要無形文化財保持者(人間国宝)の作品も46点あります。

チラシから受賞作品の写真を撮ってご紹介します。

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日本伝統工芸展 チラシ                     チラシ裏

003  蝋引楓造象嵌飾箱  丸山浩明
日本工芸会総裁賞  木竹工
美しい楓の木目を生かす為、すべての面を曲線でつなげて、落ち着いた、風格のある飾り箱を作りました。
2枚の楓の板の間に2枚の山桜の板を重ねて、工具を使って曲面にしています。
釘を使わず、ホゾ穴で面を合わせて飾り箱を成型後、全体を蝋引きしています。
緻密な、丁寧な作りです。

004  省胎七宝鉢「蒼海」  松本三千子
高松宮記念賞  諸工芸
隠岐の島の往復で見た海と空の自然を表しているそうです。
銀線の中に釉薬を入れ、800度2分焼くことを2、3度繰り返して厚くし、土台の銅は酸に溶かして
除いています。七宝の器体に繊細な銀線で雄大な空と海の景色が表されています。

005  沈黒象嵌合子「能登残照」  山岸一男
NHK会長賞  漆芸
蓋の中心線の所は縦、横、斜めに彫りを入れて、朱漆を象嵌しています。
胴部には縦の線が並列にびっしりと入っています。

006  彩釉器  田島正仁
朝日新聞社賞  陶芸
濃い紫と白のグラデーションが華やかです。
三方向から形を押さえ、わずかに変形させています。それに合わせて口縁部を波打たせました。

007  鍛矧合壺「線」  萩野紀子
日本工芸会会長賞  金工
銀と赤銅、金の細い棒300本をロウ付けで矧ぎ合わせ、たたいて成型しています。
口部はひねって絶妙な形に仕上げてあります。

008  蒔絵箱「夜景」  寺西松太
日本工芸会保持者賞  漆芸
側面には近景に漁火と水面に映える光を、遠景に点在する漁火を金の平文で表しています。
蓋の面には白蝶貝を象嵌してホタルイカが描かれています。

009  藍三彩「1607」  加藤清和
日本工芸会奨励賞  陶芸
唐三彩は800度で柔らかい発色にしますが、この藍三彩は1200度で焼いて鮮やかな発色にするそうです。
加藤さんはガラス原料の石を高温で溶かし、冷やして粉にしたガラスフリットを20種以上開発し、
これに種々の釉薬を混ぜ、一定の温度で溶け出す釉薬を開発したということです。
藍色の釉薬は1180度で溶け出し、黄色の釉薬は1150度で溶け出すので、釉薬の流れやグラデーションを
もくろみ通りに作り上げています。

010  乾漆蓋物「ふたひら」  築地久弥
日本工芸会奨励賞  漆芸
いまにも花開きそうな芙蓉のつぼみが成形されています。
麻布に漆を何度も塗って乾漆を作っています。

011  千筋組花籠「創造都市」  田辺小竹
日本工芸会奨励賞  木竹工
編みと組みの技法により、外枠の中に菱型や三角、台形などの枠を組んでいます。

012  白磁水指  高橋奈己
日本工芸会新人賞  陶芸
360度どこから見ても異なる形が見える、有機的なフォルムです。
木の実や種からイメージしたそうですが、白磁の白い釉薬が映えています。

013  乾漆盛器「覇王樹」  竹岡千穂
日本工芸会新人賞  漆芸
覇王樹はサボテンのことです。鮮やかな朱の漆が、直線と曲線を対比させた流麗な形を引き立てます。

014  神代桂菱紋重糸目筋箱  本間昇
日本工芸会新人賞  木竹工
松菱紋の寄木細工を外から神代桂で覆って、表面を彫り込み、松菱紋が糸目筋から見えるように
しています。伝統の箱根寄木細工を作り続けてきた職人が、工夫を重ね、84歳で新人賞を受賞しました。

015  桐塑紙貼「船出」  杉浦美智子
東京都知事賞  人形
人形のポーズが印象的です。

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穀織着物「海に聞く」  海老ケ瀬順子            琉球紅型染着物「彩海」  城間栄順
文部科学大臣賞  染織                    日本工芸会奨励賞  染織 

写真はありませんが、もう一点、硯が受賞していました。

  暁岸硯  名倉達了   日本工芸会奨励賞  諸工芸

日本の伝統工芸に、更に様々な工夫を加えた、作者の渾身の作品群を堪能しました。

東京の展覧会は10月3日で終了しましたが、この後、名古屋、京都、大阪など全国に巡回します。






































  

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