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2016年1月13日 (水)

上野の森美術館・肉筆浮世絵 美の競艶展

上野の森美術館で開催されている「肉筆浮世絵 美の競艶展」を見て来ました。

これはシカゴ美術館の理事でもあるロジャー・ウェストン氏が、30年以上にわたり収集した日本の美術品の
中から、厳選された約130点の肉筆浮世絵を展示しているものです。

菱川師宣、勝川春草、喜多川歌麿、歌川豊国、葛飾北斎など、江戸初期から明治に至るまでの50人を
超える絵師たちによる肉筆浮世絵で、絵師、彫師、摺師の共同作業により量産される浮世絵版画とは
異なり、絵師が直接筆で絹や紙に描いた貴重な一点物です。

素晴らしく鮮やかな色彩と精緻な描写で、豪華な着物や衣装の細かい文様、更には妖艶な遊女のうなじや
着物から透けて見える肢体まで描かれています。

チラシと図録から一部ご紹介します。

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肉筆浮世絵 美の競艶展チラシ                チラシ裏
                                    右の絵は河鍋暁斎「一休禅師地獄太夫図」

003  無款 「扇舞美人図」
あでやかな小袖姿で扇を手に舞っています

004  菱川師宣「江戸風俗図巻」(部分)
花見の宴を描いています  婦人が脇息で休み、琴や三味線の演奏を聴いています
奥には花見の弁当も見えます(笛と鼓の部分が隠れてしまいました)

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西川祐信「髷を直す美人」                   懐月堂度種「立姿遊女図」
風呂上がりに髷を直しています 胸があらわですが    豪華な着物が太い線で描かれ、
嫌味はなく、気品があります                  顔や髪の毛の生え際は繊細です

007 008
宮川長春「琉球人舞楽之図」                  宮川一笑「鍾馗と遊女図」
琉球の楽士一団 右端の男性はそうなという楽器です   鍾馗の顔が酒を飲んで赤らんでいます
笛や三弦、琵琶、銅鑼の演奏で踊っています

010  無款 「両国楼上遊宴図」
少し極端な透視図法で描かれています  広く、奥の深い楼閣に見えます
楼閣の奥を抜けて隅田川と富士山が描かれていますが、見えるでしょうか

009 011
奥村政信「やつし琴高仙人図」                 勝川春章「美人按分図」
鯉に乗って戻ってくる琴高仙人を美人にやつして      豪華な着物を着た娘が筆と紙を持って
描いています  美女は手紙を読んでいます         手紙の文を考えています 可愛いですね

012  喜多川歌麿「西王母図」
歌麿は中国、崑崙山(こんろんさん)に住むと伝えられる仙女、西王母を描きました
気品のある美女です

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鳥文斎栄之「七福神吉原遊興図巻」              歌川豊春「桜下遊女と禿図」
七福神も吉原で楽しんでいます                遊女の帯が目立ちます
                                    禿は人に呼ばれたのか、遊女を指さしています

016 018
水野盧朝「見立三酸図」                    初代歌川豊国「御殿山の花見図」
儒教の蘇東坡、道教の黄山谷、仏教の仏印禅師の   裕福な一家の母と娘二人が花見をしています
三酸図を美人で見立てたものです              腰を下ろした娘は遠眼鏡で景色を見ています
中央の大きな甕には酢ではなく、醉:酒が入っています
女性の口紅が笹緑で描かれています

017 019
二代喜多川歌麿「三美人音曲図」               初代歌川豊国「時世粧百姿図」
胡弓、琴、三味線の音合わせをしています         様々な階層の女性を描いた二十四図の一図です
                                    遊女と禿、家族の一行です

021 022
二代歌川豊国「絵巻を見る男女」               歌川国貞「両国の夕涼み図」
絵巻を見る男女は手を握り合っています           隅田川の両国橋付近を広く見通しています
                                    描写は緻密で、船の人物や「川一丸」、「歌川丸」
                                    などの提灯が明確に描かれています

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歌川国直「月下の庭三美人図」                 葛飾北斎「美人愛猫図」
料亭の庭で手をかざして空を見上げる芸者         美人は懐の中から手を出して猫を抱いています
しゃがんで釣竿を持ち、呼び留めている芸者        猫も美人も同じところを見ています
左手を帯に差しこんでいる芸者がいます           猫は何かを狙い、今にも飛びかかりそうです

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溪斎英泉「夏の洗い髪美人図」                 河鍋暁斎「一休禅師地獄太夫図」
少し異様な姿態の女性が描かれています          遊女、地獄太夫の着物には吉祥紋、七福神
顔が大きく、大足、猫背でしどけない姿ですが        などが描かれています
足元の凛とした朝顔の花が対照的です            太夫の周りを骸骨と一緒に一休が躍っています
                                    一休が持つ扇子や骸骨が弾く三味線は
                                    骨組みだけのガイコツです
                                    暁斎も楽しんで描いているようです


これ等の他、「京、奈良名所図屏風」や上方の浮世絵、明治時代の小林清親の作品まで展示してありました。
菱川師宣の「江戸風俗図巻」や初代歌川豊国の「時世粧百姿図」では、武家の行事や町家の女性の
生活や行楽、農家の風俗、吉原などの江戸の遊里、遊女の様子が窺われました。

鮮やかな色彩と精緻な描写の肉筆浮世絵を堪能しました。

この展覧会は大阪、長野を巡回してきて東京会場が最後ですが、1月17日まで開催されています。











  





  





























 





                 











   

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