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2015年10月27日 (火)

Bunkamura ザ・ミュージアム 風景画の誕生

渋谷、東急のBunkamura で開催されている「風景画の誕生」展を見て来ました。

オーストリア・ハプスブルグ家の膨大な美術品コレクションを元に建設されたウィーン美術史美術館から、
風景画に関わる70点が展示されています。

西洋絵画では、王侯貴族や権力者たちの肖像画やキリスト教を主題とした絵画が描かれてきましたが、
15世紀頃から絵画の中に風景が現れ、ヨアヒム・パティニールが美術史上初めて「風景画家」と
呼ばれました。
それから18世紀のカナレットのヴェネツィアの河岸の風景画などまでの流れをたどることができます。

チラシとポストカードから一部ご紹介します。

Bunkamura_001 Bunkamura_002
風景画の誕生 チラシ                      チラシ裏
絵はファルケンボルフ「夏の風景(7月または8月)」    上段の絵はヨアヒム・パティニール
                                    「聖カタリナの車輪の奇跡」

002  南ネーデルラントの画家「東方三博士の礼拝」
1520年頃 中央上部に遠くの景色があります

001  ヤン・ブリューゲル(子)「エジプトへの逃避途上の休息」
1626年以後  マリアとイエスが主題ですが、森の小道や水辺が美しく描かれています。
手前に褐色系の大きな樹木、次に緑の木の葉、奥に青い景色を描く、色彩遠近法を取っています。

Bunkamura_004  ヨアヒム・パティニール「聖カタリナの車輪の奇跡」
1515年以前  聖カタリナが車輪の刑にされようとしたところ、奇跡の力で車輪が破壊されました。
このヨアヒム・パティニールが初めて「風景画家」と呼ばれました。
丘の向こうの城塞から遠くの海まで雄大に描かれています。

Bunkamura_005  ヒエロニムス・ボスの模倣者「楽園図」
1540-50年頃  奇怪な絵ですが、ヒエロニムス・ボスの三連の祭壇画「快楽の園」を模倣しています。 

(参考)

Bunkamura_006  ヒエロニムス・ボス「快楽の園」

003  レアンドロ・パッサーノ「5月」
1580-85年頃  最初は農事暦や1-12月の月例行事に付き添って、風景画が表れました。
バターとチーズを作っているところです。

レアンドロ・パッサーノの1年12ヵ月の月暦画には以下のような風景が描かれていました。
1月 狩りからの帰還  2月 謝肉祭  3月 街の市場の様子  4月 羊の屠殺、羊の毛を刈る   
5月 バターとチーズ作り  6月 穀類の収穫   7月 ヴェネツィアの製紙場と機織場
8月 葡萄収穫の準備 ワインの樽造り  11月 農夫が道具をまとめて帰る   

Bunkamura_007  マルテン・ファン・ファルケンボルフ
                                    「東方三博士の礼拝(1月)」
1580-90年頃  左後方の湖面では子供たちがスケートを楽しんでいます。

Bunkamura_008  ルーカス・ファン・ファルケンボルフ
                                     「夏の風景(7月または8月)」
1585年  穀物の収穫をしています。手前では食事をする人もいます。
右後方には草を食む羊の群れ、流れる川、岩山、雲などの自然の景色が描かれています。

004  アールト・ファン・デル・ネール
                                    「月明かりの下の船のある川の風景」
1665-70年頃  風景画として自立して来ました。川には沢山の船が出ています。

Bunkamura_009  カナレット「ヴェネツィアのスキアヴォーニ河岸」
1730年頃  港湾都市の景色が描かれています。
カナレットはカメラ・オブ・スキュラ(小さな穴を開けた箱の対面に景色を反転して写し、それを写生)
の手法を使ったと言います。

これ等の他にも、牧歌を主題とした作品に現れる風景の絵などもあり、ヨーロッパ絵画の中で
風景画が誕生して、それが確立されるまでの足取りを理解できたように思います。


この展覧会は12月7日まで開催されています。




























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