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2015年9月29日 (火)

武蔵野市立吉祥寺美術館・伊豆の長八展

武蔵野市立吉祥寺美術館で開催されている「伊豆の長八」展を見て来ました。

伊豆の長八(入江長八)は伊豆松崎町出身の左官で、幕末から明治前期にかけて、超絶技巧の鏝絵で
塗額や塑像、建築装飾などの作品を制作しました。

漆喰は消石灰に藁や麻、紙などの繊維と海藻の糊を混ぜ合わせた、塗り壁の仕上げ材ですが、
この漆喰壁に鏝を使った浮彫と彩色をした装飾が鏝絵です。

長八の生誕200年を記念して、伊豆松崎を中心に静岡県や関東近郷の寺院や個人宅に伝えられた
鏝絵や漆喰細工約50点が展示されています。

チラシと図録から一部ご紹介します。

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伊豆の長八展チラシ                       チラシ裏
絵は塑像 上総屋万次郎像 高さ19cm
足に手をつき、左手には酒盃を持つ。上の歯が一つ欠けているところまでリアルに表現しています。

【塗額】 板材に漆喰を薄く塗った下地に人物、風景などを浮き彫りに描き、着色します

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富嶽  74、5x137cm  最大級の塗額作品
富士山の稜線が鋭く、険しく表現されています。
額縁の竹も漆喰で作られましたが、防腐の為、上と左右は塗装されました。

008  二十四孝  32、3x55cm
中国で孝行の優れた人物を取り上げた「二十四孝」を題材にした鏝絵です。
降る雨が鏝の太い線でダイナミックに表現されています。

003  近江のお兼  45、7x63、7cm
躍動する暴れ馬が見事に描かれていますが、近江の力自慢のお兼が馬の手綱を下駄で押さえ、
涼しげに空を見上げています。
着物の絞り模様や団扇の繊細な描写が素晴らしい。

004  清水次郎長肖像  90x69、8cm
堂々とした次郎長の肖像です。顔や体の立体感があります。

【塑像】 漆喰着色の彫刻

010  神農像  高さ33、5cm
古代中国で神農大帝と言われ、医療と農耕を教えた。
頭に二つの角があり、手には草を持っている。

011  白狐  高さ19、5cm
阿型の口の狐  吽型の狐と対

009  弁財天像  高さ61cm
松崎町春城院の本尊  カラフルに着色されている。

【屏風】

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漣の屏風  二曲一双 82、9x106、7cm         ズームアップ
鏝で丹念に漣の文様を描いています。

【ランプ掛け】

015  ランプ掛けの龍  径85cm
ランプを中央のフックに掛ける
龍の鋭い目つきや牙を見せる顔と足の爪が恐ろしげです。

【建築装飾】

013  寒梅の塗り掛軸  185、5x70、5cm
掛軸や表装から全て塗り壁で仕上げてあります。表装具に虫食いの跡を入れるなどリアルな表現です。

014  春暁の図  173x76cm
「枕草子」に出てくる「春はあけぼの‐‐‐」を画題。女官が簾を上げて春の気配を眺めています。
画面一面に桜の花びらが舞っています。

012  親子狐図  右134、5x39、9cm
左134、8x48、8cm  足立区千住曙町の橋戸稲荷神社本殿扉の内側に漆喰で描かれています。
右は雄狐、左は母と子の親子狐

沢山の漆喰芸術を堪能しました。
左官の鏝一式も展示してありましたが、繊細な彫をする為の小さな鏝や色々と角度を変えた鏝
などもありました。
一度松崎町の伊豆の長八美術館に行って見たいものです。

この展覧会は10月18日まで開催されています。

 武蔵野市立吉祥寺美術館
     東京都武蔵野市吉祥寺本町1-8-16 コピス吉祥寺A館7階
          Tel 0422-22-0385























 

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