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2015年8月26日 (水)

世田谷美術館・金山康喜のパリ

世田谷美術館で開催されている「金山康喜のパリ」展を見て来ました。

金山康喜は1926年大阪市出身、東京大学大学院で経済学を学んでいましたが、田渕安一に誘われ、
猪熊弦一郎の画塾で絵を学びます。
1949年「食前の祈り」などで、公募展新制作派協会展の新作家賞を受賞します。
1951年パリに留学し、ソルボンヌ大学で経済学を学びますが、真の目的は絵画でした。

1952年「アイロンのある静物」がサロン・ドートンヌに入選。
1953年アンデパンダン展の出品作がフランス政府の買い上げとなりました。

金山康喜の静物は、青を基調とした清冽な色彩と独特な配置による、洗練されたメルヘンのような
静物画です。

チラシとポストカードなどから一部ご紹介します。

001 004
金山康喜のパリ 案内看板                    世田谷美術館 入口

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チラシ                                チラシ裏
チラシの絵は 静物 O「鏡の前の静物」 
半折れのテーブルの上にはボトルや時計、ポットなどがあり、鏡に映るとボトルや電球の色が
変わっています。
鏡には人影の様な物や扉が映っています。
ボトルはワインの瓶でしょうか、底が凸状になり、周りがオリを溜める溝になっています。
そのボトルは青に白や緑などの色を重ねてガラスの透明感を出しています。
背景や鏡は様々な色が塗られ、静物を際立たせるとともに不思議な世界を表しています。

008  「聖ユーレリウスの器」
ボトルや瓶、ランプ、ヤカンと右端に茶色の布のようなものが有ります。
ボトルの透明感が際立っています。

009  「食前の祈り」 新作家賞受賞
不思議な空間にテーブルの上の静物と椅子、人々が配置されています。
4人の人は互いに無関係のように描かれています。
椅子がバラバラに置かれていますが、これがなかなか効果的です。
さらに天井から下がる電球がメルヘンの世界を演出しています。印象的な絵です。

010 011
「コーヒーミルと時計のある静物」                「コーヒーミルのある静物」
近付いて見ると静物も背景も丹念に色を塗り重ねているのが分ります。


012  静物 S「ドアとテーブルの上の静物」
テーブルの上に蓋を開けた青い缶が沢山あり、この青い缶を引き立たせるために背景を緑色にしているようです。
この絵にはドアが描かれ、大きなカギ穴がついています。何か新しい旅立ちを思わせるような絵です。

003  静物 N「コーヒーミルと手袋のある静物」
背景の青が何度も塗り重ねられ、よく見ると大小の輪が沢山描かれていました。

004_2  「アイロンのある静物」
サロン・ドートンヌ入選
アイロン台に白いワイシャツが広げられ、アイロンが3台置かれています。
白いボトルと天井から下がる電球が印象的です。

これ等の他、高校生の頃描いた「野尻湖風景」やパリの風景、コルシカ島の風景、南仏コリウールの風景
などの絵も展示してありました。

また同時代の13人の画家の絵も展示しています。

007  チラシ裏より
上段左2点は金山康喜 右が藤田嗣治「花を持つ少女」
下段左から 荻須高徳「洗濯場、オーベルヴィリエ」  野見山暁二「落日」  田渕安一「芽をふく岩」
堂本尚郎「絵画 1961-9」

001_2  野見山暁二「ノルマンディーの子供」

002  佐野繁次郎 「画家の肖像(死んだ画家)」

上の方が暗くなって判りづらいですが、絵と格闘する真っ赤な衣裳の画家が描かれています。
金山康喜をモデルに哀悼を込めて描きました。

猪熊弦一郎さんの絵などもありました。

この展覧会は9月6日まで開催されています。
(神奈川県立近代美術館 葉山、富山県立近代美術館を巡回してきています)

















 


















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コメント

金山康喜って初めて聞きました。チラシと案内板の絵すてきですね。実物は色が微妙

に違ってくるんでしょうが。

最終日の昨日、世田谷美術館で本展示を見て来ました。入り口すぐのスペースに代表作が並びソファーで眺め入っている人の姿がありました。雨の舗道の砧公園への道を道に刻まれた百人一首の歌に導かれて美術館に入り、夢のような金山康喜の世界を堪能しました。画家たちの美のフォルム探究のパリに想いを馳せながら…。

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