佐藤美術館・花の饗宴展
まだまだ寒い日が続く中、先日、ぽかぽか陽気に誘われて、佐藤美術館の「花の饗宴展」に出かけました。
佐藤美術館は総武線千駄ヶ谷駅から少し中に入った所、新宿御苑の向かいの道の1本中の道にあります。 花の饗宴展看板
佐藤美術館入口 佐藤美術館パンフレット
チラシとポストカードから一部ご紹介します。
花の饗宴展チラシ チラシ裏
展示室3階から5階にPart1~5に分けて35点の絵が展示してあります。
Part 1 花と鳥~現代の花鳥画 堀文子 「流れ行く山の季節」
1990年 161、5x129、7cm 軽井沢の景色という事なので後ろは浅間山でしょうか。
春の鮮やかな花が咲き誇っています。約20種の花の中に、雉が悠然とたたずんでいます。
キツツキが木をつつき、鳥や蝶が飛び交っています。
早くこんな季節になって欲しいものです。 陳文光 「皎皎(こうこう)」
1992年 162、1x130、3cm
上野の不忍池を描いています。蓮の花と葉の中に一羽の緑色の鴨がいますが、なんだか抽象画
のようですね。
Part 2 花の競演 小倉遊亀 「紅梅と古鉢」
1990年 37、5x45cm
華やかな絵付けの鉢が描かれていますが、これに合わせて小ぶりな梅の枝が添えられています。 郷倉和子 「春律」
1990年 96、5x129、7cm
古木の梅の花が見事に描かれています。気品がありますね。 神戸智行 「春風切って・夏風切って・秋風切って・冬風
切って」の内「春風切って」部分
2011年 各60、6x50cm 桜の花びらの花筏の中に金魚が泳いでいます。
神戸さんは和紙を何枚も重ねて、中の和紙にも絵を描きますので、絵に深みがあり、立体感が生まれます。
Part 3 様々な花 守屋多々志 「紫式部」
1990年 96x139、5cm
鮮やかな紫の十二単をまとった紫式部が、紫の敷物の上に艶やかに座り、更に上から紫と白の藤の花が
降り注ぎます。これはもう夢の世界ですね。 松尾敏男 「春苑」
1990年 111x161cm 大きな牡丹の花が描かれています
Part 4 「心象風景の中の花」 荘司福 「山霧」
1990年 96x129cm
朴の木の花を描いています。朴の花は枝先に咲き、その下の葉が大きく広がるので、普段は見上げても
なかなか花を見ることができません。高いところから見て描いたのでしょうか。
白い可憐な花です。 工藤甲人 「花中安居」
1990年 111、5x161、5cm
見事な白と赤の牡丹の花が咲いていますが何故か中に蝸牛(かたつむり)がいます。
工藤さんは蝸牛にこだわりがあるようで、蝸牛庵と称しているそうです。
Part 5 色々な表現の花 集治千晶 「胸に咲く華ーリバティ・プリント」
2006年 90x120cm 銅版画
メルヘンの世界のような花が咲いています。 石居麻耶 「心に残りゆくもの」 ミクスドメディア
2004年 (103x72、8cm)x2 アクリル絵の具、色鉛筆など
左は野菊の花の上に人影があり、右は石段の上に人影がありますが、これは見ている自分の影でしょうか。
印象的な絵です。 呉亜沙 「岩手ー大槌川とおばあちゃんの菊畑」
油彩 2007年 130、3x162、1cm
昔の田舎の思い出でしょうか、住んでいるのは兎の住人です。
この他、牧進さんの枝垂れ梅を描いた「浅き春」や加山又造さんの「夜櫻」、秋野不矩さんの極楽鳥や
火炎樹、蓮が描かれた「讃華」などの絵がありました。
一足早く春を満喫して帰りました。
この展覧会は3月1日まで開催されています。
佐藤美術館
東京都新宿区大京町31-10
Tel 03-3358-6021
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