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2015年1月19日 (月)

松屋銀座・古田織部展

銀座、松屋で開催されている「古田織部展」を見て来ました。

古田織部は信長・秀吉・家康に仕えた武将であり、茶人です。
師の千利休の茶の湯の本旨に沿いながらも、様々な創意工夫を行い、歪んだ沓形の茶碗や水指、花生などを
造り、更に、幾何学的な文様を施すなど、それまでに見られない斬新なデザインを茶道具に取り入れました。
これ等は「織部好み」と呼ばれて大流行しました。

松屋では、織部の時代の美術工芸品などを加えて、沢山の展示がありましたが、主に茶碗や茶道具に
絞って、図録などから一部ご紹介します。

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「古田織部展」チラシ                        チラシ裏

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黒織部百合文茶碗                        織部鋸歯文茶碗
口径10、5~15、1cm 高さ8、5cm            口径13、9cm 高さ6、6cm
黒織部茶碗の代表作です                   こちらも手びねりやヘラ削りで歪めています
三方形近くに歪ませた茶碗、口縁部は大きく開き、    外側に鋸歯文、内底には瓢箪や鳴子が
胴に鶴と垣根の文様を描きます                描かれています


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焼締芋頭水指 伊賀焼                      織部肩衝茶入 銘 喜撰
口径13、8cm 高さ19、9cm                 口径4、1cm 高さ9、3cm
がっしりとした重厚感のある水指です             銘の名付けは古田織部です
胴に幅の広い凹凸面を作り、鮮やかな緑釉を        胴部を軽くへこませ、灰釉と光沢のある
掛けています。                           黒飴釉を掛けています


005  黒織部茶碗
口径13、8cm 高さ7、5cm 歪んだ口縁、胴部の抽象文様は典型的な織部様式です
上からは見えませんが、高台脇に織部の花押があるそうです
美濃焼織部に古田織部が直接関与していました

006  割山椒形向付 上野焼
各 口径11cm 高さ7、2~8、2cm 上野焼の皿や向付を古田織部が指導しました
この向付の形は、山椒の実が割れてはぜた形です 灰釉がたっぷり掛っています

007 008
竹茶杓 古田織部作                        織部袂香合
長さ18、6cm                           径5、0x5、2cm 高さ4、5cm
                                    古田織部が袂に入れて持参したところから
                                    この銘がつきました
                                    片側に濃い緑釉、白地の部分に間垣、
                                    蓋に梅鉢文が描かれています

009  織部耳付茶入 銘 餓鬼腹
口径2、7cm 胴径6、5cm 高さ11cm  この茶入は左右対称の端正な造りです
黒釉も流れて味わいのある景色です

010 011
瀬戸黒茶碗 銘 大原女                    志野茶碗 銘 野辺の垣
口径11、4~13、3cm 高さ8、7cm          口径13、3~14cm 高さ8、8cm
釜で焼成中にあえて引き出して冷却させることで    鮮やかな志野茶碗です
漆黒の色彩となるそうです                  外側に垣根のような格子目をずらして重ねています
                                  同じ志野茶碗の国宝「卯花垣」を思わせる造りです

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黒織部格子目文茶碗                      掛分釉茶碗 高取焼
口径13、5cm 高さ7、2cm                 口径13、6cm 高さ7cm
黒織部の沓形茶碗です                     銅を押さえて州浜形に造っています
胴中央部が強く押さえられています             褐色、白、緑釉の美しい色合いを見せています
白抜きをした所に格子目文が描かれています

014 015
鼠志野四方形向付                           織部葦文向付
各 口径15、8cm 高さ6cm                   各 径16、9x10、5cm 高さ4、7cm
濃い赤銅色に5客揃って焼き上がっています          型による成形です
見込みに草花、縁に偲ぶ草と片輪車が描かれています   緑釉が濃く鮮やかです
                                      鉄絵による葦が緑の水辺に生えています

016  織部扇面形蓋物
径30x26cm 高さ11、8cm 蓋には2本の丸い凹文帯があり、一方には渦巻文が描かれています
先端には千鳥文と鹿の子文、側面には蔦文が描かれています
緑釉が扇の元から把手まで掛り、鮮やかな織部蓋物の代表作です

017 018
織部手付四方形鉢                        織部州浜型手付鉢
径20、2x21、2cm 高さ15、8cm             長径24、7cm 短径21、5cm 高さ17cm
しっかりとした四方形の手鉢です               半分に緑釉が掛り、赤土部分に鉄釉で 
見込みの緑釉が濃く、鉄絵で波状文を描き、        瓢箪文と瓜文を描きます
更に亀甲文と石畳文を描きます                段のついた把手にも3本の線と
                                    音符のような凹点が描かれています

以上、織部好みの茶碗、茶道具を抜粋してご紹介しました。

古田織部は日本各地の窯業地での茶道具制作を、直接指導しました。
薩摩焼茶入制作を織部が細かく指導、上野焼の割山椒形向付は、織部の御墨付きを得て流行しました。
高取焼、萩焼も織部と関連し、備前焼にも織部好みの様式があります。
伊賀焼の窯元も織部と親しく、重要文化財の古伊賀水指「破袋」には織部高弟の書状がついていました。

茶道具だけでなく、庭園や茶室建築でも新たな形に再編し、古田織部は師千利休のいわば町人の茶を
武家流、大名風に改革しました。

銀座松屋ではこれ等の他、織部の時代の南蛮屏風や南蛮胴具足、兜、小袖、打掛など、更に、古田織部の書状、茶会記、織部百ヶ条などが展示され、古田織部の全貌が窺える内容となっていました。

この展覧会は1月19日まで開催されています。









 































 





  


 

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