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2014年11月11日 (火)

大塚国際美術館の圧倒的な西洋名画

大塚国際美術館の西洋名画(陶板)1000点の素晴らしさに圧倒されました。

念願だった鳴門の大塚国際美術館に行って来ました。
ここは大塚グループが創立75周年記念事業として設立したもので、29000㎡以上の展示スペースを有する
陶板名画美術館です。

古代の壁画を始め、世界25ヶ国、190余の美術館が所蔵する西洋名画1000点以上をオリジナル作品と
同じ大きさに復元しています。

027  大塚国際美術館

001  入口からエスカレーターで昇ります
着いたところが地下3階のエントランスフロアです

最初に学芸員による美術館の概要説明と展覧会場の一部の案内がありました。
陶板美術館なので、写真は撮っても良いのですが、フラッシュを焚かないほうが原画に近い色に映るそうです。

002 029
システィーナ礼拝堂の天井画                 奥の壁画 「最後の審判」

同じ大きさに再現された大天井画に感動します。
見上げる大きな天井や壁に、鮮やかな色づかいで沢山の人々と情景が描かれ、思わずため息が出ます。

ミケランジェロ が壁を含めた天井全面約1000㎡に、300人もの人物がひしめく大壁画を殆ど一人で
描きました。
1508~12年に天井画「天地創造」、「人類の誕生」、「人類の堕落と刑罰」を、1536~41年に
奥の壁画「最後の審判」を描きました。

実際のシスティーナ礼拝堂と同じ大きさに造られていますので、まるでヴァティカンに行って見ているような
気分になります。
「最後の審判」の絵の中央部分に、皮だけになった人の抜け殻がありますが、これはミケランジェロが
フィレンツェの政府を打倒したメディチ家に仕えることを選んだ自分を描いたそうです。

天井を長い間見続けていましたので、首が痛くなりました。

030  エル・グレコの祭壇衝立復元
スペインのマリア・デ・アラゴン学院にあったエル・グレコの衝立画がナポレオン戦争で破壊されました。
大塚国際美術館がスペイン美術史家の指示に従って、原寸大で復元しました。
6点の絵は「受胎告知」、「キリストの洗礼」、「キリストの磔刑」、「キリストの復活」、「聖霊降臨」、
「羊飼いの礼拝」です。
世界の美術史学にとっても有意義なことだと思います。

028  ポンペイの壁画 「秘儀の間」
豊穣の神・ディオニュソスの秘儀への花嫁の入信式が表されているそうです。
ポンペイレッドの鮮やかな壁画です。
ポンペイの壁画も次第に劣化しているようですので、陶板画にしておくと保存できます。

大塚国際美術館の陶板名画は2000年以上にわたって、そのままの色と形で残るそうなので、
美術品などの文化財の記録、保存に大いに貢献します。
奈良のキトラ古墳の青龍、白虎、朱雀、玄武の四神が描かれた壁画も陶板で原寸通り復元されました。

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スクロヴェーニ礼拝堂壁画  ジョット
青が素晴らしく美しい礼拝堂です。
ルネサンス絵画の礎を築いたジョットはイタリアの礼拝堂の壁画に「聖母マリアの生涯」12場面、
「キリストの生涯」25場面など生き生きとした絵を描きました。

地下2階に移動します。

007 008
モネの「大睡蓮」  オランジュリー美術館を再現しています
パリのオランジュリー美術館は、モネの部屋2室に「大睡蓮」8枚合計幅90mの絵を展示していますが、
ここでは屋外に1室4枚分の「大睡蓮」を再現しました。

031  レオナルド・ダ・ヴィンチ 「最後の晩餐」
修復後の鮮やかな色の、くっきりした絵です。
修復によって、食卓には肉料理ではなく魚料理とワイン、パン、レモンが描かれていたことが分ったそうです
対面に修復前の絵があります。両者が比較できるのでよく分ります。
「この中に裏切り者がいる」というイエスの言葉に驚く弟子たちの劇的な瞬間の動作が描かれています。

次に地下1階のゴッホのまぼろしの「ひまわり」を見ます。

009  ゴッホ 「ひまわり」
この絵は1920年に実業家、山本顧弥太が武者小路実篤ら白樺派の依頼で購入しましたが、戦争の空襲で
焼失してしまいました。
「芦屋のひまわり」と言われていた絵のカラー写真が武者小路実篤記念館に保存されている画集に残されていました。
このカラー写真から、陶板画の技術により精巧に再現されたものです。

以上、学芸員が大塚美術館の館内の絵の配置や目玉となる作品について1時間ほど説明してくれました。

これから再び地下3階から絵を見て回ります。

010 011
「巨人族の戦い」 クラテル展開図                説明資料   
クラテルは古代ギリシャでワインと水を混ぜるために使われた大型の甕です。

地下3階にフェルメールの部屋があります。

 
003_2 004
フェルメール 「真珠の耳飾りの少女」              「牛乳を注ぐ女」
振り向いた少女の目に吸い寄せられます           牛乳がどうして注がれるのか不思議です
ブルーのターバンが鮮やかですね                美味しそうなパンもあります
                                     女性の足元にあるのは当時のストーブです

地下2階のルネサンスホールを見ます。

012 013
ボッティチェリ 「ヴィーナスの誕生」             「春(ラ・プリマヴェーラ)」
華やかな美しい絵に目を奪われます。           中央が愛の女神アフロディテ   
貝殻の上に立つ女神ヴィーナスを西風の神        右のゼフュロスがニンフのクロリスを抱きます
ゼフュロスが岸へ吹き寄せます                クロリスは左の花の女神フローラに変身します
季節の女神ホーラが花のガウンを差し掛けています   左の三美神は愛欲、純潔、愛の女神です
                                    左端のヘルメスは頭上の霧を杖で払っています

どちらにも繊細で優美な愛の女神が描かれています。

014 015
ティツィアーノ 「天井の愛と地上の愛」             「ウルビーノのヴィーナス」
修復前の絵もあります

016  ヒエロニムス・ボス 「快楽の園」
少し暗かったのでフラッシュを焚くと光ってしまいました。
これは両側にも絵が描かれた、3連の祭壇画で、左が「エデンの園」、中央が「快楽の園」右が「地獄」です。
両翼の裏にも絵が描かれ、閉じた時に両翼パネルが合わさって、天地創造を表すそうです。

017  レオナルド・ダ・ヴィンチ 「モナ・リザ」
おだやかなモナ・リザに優しく、しかし、しっかりと見つめられます。
モナ・リザの輪郭線を描かず、ぼかして柔らかさを表しています。
背景は色による遠近法で、遠くの景色が薄く、青味がかって見えることをダ・ヴィンチは理解していたようです。

地下1階に上がります。

018  ゴヤ  「裸のマハ」、「着衣のマハ」
元の所有者、宰相ゴドイは「裸のマハ」の上に同じ大きさの「着衣のマハ」を重ねて隠していたそうです。

019  アングル 「グランド・オダリスク」
当時は一部の人に胴が長すぎるとか、首がねじれているとか、右手が長いなどと不評だったようですが、
やはりきれいで官能的です。

020  ドラクロア 「民衆を導く自由の女神」
フランスの7月革命が題材ですが、劇的な大迫力の絵になっています。
民衆の歓声が聞こえてくるようです。

021  ルノワールの部屋

022  ドガの部屋

023 032
セザンヌの部屋                         「リンゴとオレンジ」
セザンヌは近代絵画の父とも呼ばれています。
「リンゴとオレンジ」をよく見ると、今にもリンゴやオレンジが転がり落ちそうです。
これはリンゴなどを載せている皿や水指も含めて、それぞれを様々な視点から見たものを
一枚の絵の中で“構成”しているのです。
リンゴの視点が色々異なるので、リンゴの裏側まで見ているような気持になります。

024  ギュスターヴ・モロー 「一角獣」
モローらしい官能的な絵です。一角獣は極めて獰猛な動物で、象をも倒すそうですが、乙女にはおとなしく、
膝に乗ったり、抱えられている絵が描かれています。
女性の貞節を表すそうです。

025  クリムト 「接吻」 「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」

1階の本館1にはピカソの「ゲルニカ」が展示してあります。

026  ピカソ 「ゲルニカ」
大きな壁画です。パリ万博のスペイン政府館の壁画として展示されました。

ピカソはナチス・ドイツのゲルニカ無差別爆撃に衝撃を受け、暴力と悲劇に敢然として抗議を表明しました。

この他、1階にはだまし絵やアンディ・ウオーホルなどの現代画があります。
更に2階にはピカソ、シャガール、モディリアーニ、キリコなどの現代画とレンブラントの自画像や
ピーテル・ブリューゲルの食卓の情景などのテーマ展示があります。

地下3階から地上2階まで、1000点もの西洋名画はとても全部は見きれません。
ここでご紹介できたのもごく一部です。

学芸員の説明と途中の食事もいれて、たっぷり5時間も大塚国際美術館で過ごしました。
大満足して帰途に就きます。





















































































 


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