台北故宮博物院展
台北故宮博物院展の清朝宮廷工房の名品(10章)以外の名品を少しご紹介します。
先ず皇帝コレクション、徽宗コレクション、南総宮廷文化、元代文人の書画からです。(1~5章) 散氏盤 青銅器 紀元前9~8世紀
高さ20、6cm口径54、6cm
水を入れる容器のようです。底面には銘文があり、西周時代の二国間の領土をめぐる紛争の
顛末が記載されています。
奇峰万木図頁 南宋時代 市擔嬰戯図頁 李崇筆 南宋時代
繊細な描写ですが深みのある山水画です 物売りに集まる子供たち
岩と山、木々の重なりが墨の濃淡で描かれています 人形、食器、玩具など細かく書き込んでいます
300以上あるそうです
赤壁図巻 武元直筆 金時代
雄大な自然が描かれています 雲横秀嶺図軸 高克恭筆 元時代
182、3x106、7cm 深山幽谷の山水画ですね 山の霊気が伝わってくるようです 青磁楕円盤 汝窯 北宋時代
長径23cm短径15cm
ここから中国工芸の精華、帝王と祭祀、清朝皇帝、乾隆帝コレクション(6~9章)をご紹介します。 青花龍文大瓶 景徳鎮窯 明時代
高さ42、6cm 大きな青花(染付)の天球瓶です。
3つの爪の雄大な龍がうろこまでしっかりと描かれています。 龍文玉盤 軟玉 北宋時代 径26、2cm
龍と唐草文を透かし彫りで表しています。
玉帯飾 明時代 「天地人」三連玉環 明時代
腰帯を飾った玉器20点 同心円状の3連の環
正面に龍と枇杷、背面に雲を透かし彫り 外側は山と海、中は龍、
内側には太陽、雲、北斗七星 花卉堆朱長頸瓶 明時代
高さ16、3cm胴径9、2cm 砧型の堆朱の瓶 牡丹、菊などの草花が浮き彫りにされています 緙絲吉祥喜金剛像軸 元時代 織物
86、3x63、4cm 8面の顔、3つの目、16本の腕を持つ金剛が織り込まれています。
それぞれの手に人、獅子、牛、馬などを入れた鉢を持っています。
4本の足を支えるのは、梵天、帝釈天、自在天、遍入天と言う事です。 刺繍九羊啓泰図軸 元時代 縦216、6cm横63、8cm
色鮮やかな刺繍です。牡丹、松、梅などが咲き、水辺で牧童が羊と遊んでいます。 刺繍仙人図 明時代
12人の仙人を刺繍で織っています。その一部を示しました。
左は南極仙翁(寿老人)です。合仙、和仙(寒山拾得と言う二人の仙人)や張果老、西王母などの
仙人を表しています。 玉珮 新石器時代
緑色の軟玉から造られているようですが、祭礼儀式のものでしょうか。 龍文玉角杯 前漢時代 高さ18、3cm
動物の角を象った杯です。周囲に龍の姿を一部浮彫で表しています。
松花石甘瓜硯 清時代 14、6x9cm 松花石蟠螭硯 清時代 17、3x11、4cm
緑色の松花石から造られた硯です 墨池には蟠螭を彫っています
蓋には瓜の葉と蔓を表しています 蓋には9羽の白鷺がいます
文王玉方鼎 清時代 高さ18、6cm 琺瑯獣面文方鼎 清時代 高さ33、8cm
蓋の上に龍の透かし彫りの把手 4本の龍の足
4本の龍の足もあります 蓋の上には丸い龍の透かし彫り 新嘉量 新時代 青銅
度量衡の標準器 5つの升がある。中央の円筒升は“コク”(10斗)、底部は斗、左耳が升、
右耳上が合、右耳下が“ヤク”となっているそうです。 「鴛錦雲章」田黄石印 清時代
最高級の印材、田黄です。つまみの部分に獅子、天馬などの瑞獣が彫られています。 紫檀多宝格 清時代 25、2x25、4cm
高さ20cm 各側面の右側に回転する引き出しがあり、その棚に玉などの宝物が収納されています。
台座には文房具の収納区画があります。
これ等の他、沢山の名品、名画がありました。
書を紹介できませんでしたが、王羲之の蘭亭序の墨拓「定武蘭亭序巻」をはじめ、行書、草書の
書跡が沢山展示されていました。
中国の文化、文明の一端に触れることができました。
この展覧会は9月15日まで開催されています。
東京国立博物館 平成館
東京都台東区上野公園13-9
ハローダイアル 03-5777-8600
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