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2014年5月 5日 (月)

三井記念美術館・超絶技巧、明治工芸の粋

日本橋室町の三井記念美術館で開催されている「超絶技巧、明治工芸の粋」を見て来ました。

明治工芸の超絶技巧の精緻な作品は、多くが海外輸出用なので、日本ではこれまであまり紹介されて
来ませんでした。
近年になって美術誌やテレビなどで取り上げられるようになり、その驚くべき技巧が注目されています。
平成22年10月には泉屋博古館分館で村田コレクションの金属工芸を中心に、幕末、明治の
超絶技巧作品が紹介されました。

今回の三井記念美術館では、京都、清水三年坂美術館館長の村田理如さんのコレクションから、
並河靖之らの七宝、正阿弥勝義らの金工、柴田是真らの漆工、安藤碌山らの牙彫に加え、
薩摩、印籠、刺繍絵画など合計百数十点が展示されています。

チラシやポストカード、図録から一部ご紹介します。

001  チラシ

002   七宝 花文飾り壺 並河靖之
黒色の釉薬の上に鮮やかな菊の花や白い可憐な藤の花などが描かれています。
藤の花は1mm程で有線七宝でこれだけの細やかな絵が描けるとは驚きです。

003   金工 蓮葉に蛙皿 正阿弥勝義
蓮の葉に飛び乗った雨蛙の動きを捉えています。
葉には虫食いの穴まであります。何ともリアルですね。

004   金工 古瓦鳩香炉 正阿弥勝義
瓦に乗った銀地の鳩が蜘蛛を捕えようと睨んでいます。
古瓦を鉄の鍛造、錆び付けで表しています。
香炉なので鳩のいる上部が開けられるようです。

005   七宝 藤図花瓶 濤川惣助
可憐な青と白の藤の花がきれいです。こちらも花びらは1mm程度なので、七宝の超絶技巧です。

006   牙彫 竹の子、梅 安藤碌山
これが象牙の彫り物とは信じられませんね。根元にある赤いつぶつぶや竹の皮の襞など、ほんとに
精緻な造りです。

007   七宝 桜蝶図平皿 並河靖之
薄いピンクの桜の花にカラフルな蝶が映えます。

008   金工 龍虎図対花瓶 海野勝珉
朧銀地に地を彫り下げて虎や龍の文様を浮き上がらせています。
虎の縞模様や龍と花などの金の象嵌がきれいです。
 

009   金工 花鳥図対花瓶 海野勝珉
銀地に金の象嵌で牡丹と木蓮の花を表しています。
瓶の頸の所に菊の紋章がありますので、皇室の求めに応じて造られたものでしょう。

010   金工 観音立像  海野勝珉
観音様の厨子の扉には四天王(多聞天、増長天、広目天、持国天)が彫られています。
扉を閉めると持ち運び可能な自念仏になります。

011   金工 群鶏図香炉 正阿弥勝義
銀地の本体胴部にぐるりと鶏が彫られています。鶏は一羽一羽、形や動きと羽の色や模様を変えています。
ドーム型の火屋には菊の花が精緻に浮彫されています。

012   自在 手長海老 明珍
手長海老の胴部や足は沢山の部品でできており、自在に曲げることができます。

同じ自在の蛇は260個の鉄製の部品からできており、とぐろを巻いたりすることもできるそうです。

013   刀装具 閻魔図さぐり金具 海野勝珉
閻魔大王が鬼を台にして遠眼鏡をのせて見ています。
この金具は刀の鞘が抜けないよう、帯に固定するための道具です。

014   刀装具 布袋図鐔  海野勝珉
刀の鍔にも色々な装飾が施されました。優しそうな布袋尊が彫られています。

015   刀装具 三聖図鐔 海野勝珉
三聖とは奥から釈迦、孔子、老子です。

016   薩摩 蝶菊尽し茶碗 藪明山

細密な絵付けで無数の蝶と菊の花を描いています。


これ等の他、柴田是真の蒔絵の印籠や絹糸で瀑布を表した刺繍絵画など、約150点の超絶技巧の
作品がありました。

2時間かけてじっくりと見て回り、精緻な明治工芸を堪能しました。

この展覧会は7月13日まで開催されています。

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