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2014年3月21日 (金)

日本美術院再興100年・世紀の日本画 後期展

東京都美術館に「世紀の日本画」後期展を見に行って来ました。

日本美術院が再興されて100年になりますが、草創期から現在までの日本画の巨匠たちの代表作に
現役同人の作品を加えて、重要文化財6点を含む約120点が前期と後期に作品を全て入れ替えて
展示されています。

前期展に続き、後期展を見ました。
ポストカード、図録などから一部ご紹介します。

2   狩野芳崖 「悲母観音」 重要文化財
東洋の観音像と西洋の聖母子像を合わせて描いたような芳崖の意欲的な代表作です。
慈愛に満ちた観音様ですが、よく見ると球体の中の子供は子宮の中の胎児に見え、子供に巻き付く布は
へその緒に見えます。
更に、観音様の足元の水泡は母胎から流れ出た羊水とも考えられます。
母性と慈愛が表された不思議な絵です。

画家の福田美蘭さんは芳崖の絵の中の子供が観音(母)の胸の中へ抱かれた「秋ー悲母観音」を
制作しました。

002   橋本雅邦 「龍虎図屏風」 重要文化財

014  015
龍虎をアップにしました
緊張感みなぎる堂々たる龍虎です。龍は2頭います。

003   横山大観 「無我」
ダブダブの着物を着て、どこかぼんやりした子供ですが、これは「無」を擬人化して描いたものだそうです。

004  横山大観 「屈原」
中傷により都から追放された楚の国の"屈原″を描いており、美術学校を追われた岡倉天心に
重ねています。一陣の風が巻き起こり、表情に厳しいものがあります。

005   奥村土牛 「門」
姫路城の"ろの門″を描いていると言われますが、真正面から見て、門の外の塀を描き、奥行きを
表しています。素晴らしいですね。特異な構図で、私などでは絵になりません。

006   小倉遊亀 「コーちゃんの休日」
越路吹雪をして「私の性格をよく知っている」と言わせたとか。
いかにも越路吹雪らしい、開けっぴろげな、リラックスしたスタイルがよく出ています。

007   小林古径 「孔雀」
孔雀の羽が精密に描かれています。


008  前田青邨 「芥子図屏風」(右隻)
白い花が満開の芥子が描かれていますが、左隻は緑の蕾の芥子が画面いっぱいに描かれています。
密集した白い花と緑の葉がそれぞれ見事に描き分けられています。

009  010
小茂田青樹 「虫魚画巻」
雨上がりでしょうか、窓に蛾や虫がバラバラに群がり、蛙までいて、実在の自然を感じさせます。
蜘蛛の巣も夜露を含んでダランとして、アザミものんびり首を伸ばしています。
田舎の夜ののどかな自然が描かれています。
同時代に同じ画塾で学んだ速水御舟の秩序立った画風とは異なり、優しい絵です。

011   田淵俊夫 「流転」
一枚の絵にススキの一生(春夏秋冬)を描いたものです。
ススキの葉や開いた穂が精緻に描かれています。素敵ですね。

012   今村紫紅 「熱国之夕」 重要文化財
熱国とは赤道直下の東南アジア諸国を言います。今村紫紅が東南アジア諸国やインドを旅行した時の
印象を題材にしたもので、「熱国之夕」は川沿いの村落の生活を描いています。


013   速水御舟 「比叡山」
山が生き物のような、近寄りがたい厳しさを感じます。
御舟の意気込みが伝わってきます。


これ等の他にも、小杉未醒「山幸彦」はシャヴァンヌの影響を受けて、神話世界を描いています。

平櫛田中「禾山笑」の顔をのけぞらせて大笑いする禾山の木彫りや、

岩橋英遠「道産子追憶之巻」では北海道の春夏秋冬の景色が部屋の壁前面に展開し、

平山郁夫「絲綢之路天空」はシルクロードを描いています。

福王寺一彦「蛍(二)」は真っ暗な画面に点々と明かりが見え、近寄って見ると明かりの所には蛍が
いるのが分ります。15、6匹いるでしょうか。更に暗がりと思っていた所も草木の葉が描かれていました。


世紀の日本画を堪能しました。

この展覧会は4月1日まで開催されています。



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