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2014年3月 7日 (金)

Bunkamura シャヴァンヌ展

Bnkamuraザ・ミュージアムで開催されている「シャヴァンヌ展」を見て来ました。

シャヴァンヌは19世紀フランスを代表する壁画家と言う事ですが、これまで日本ではあまり紹介されて
来ませんでした。今回が日本で初めての個展です。

シャヴァンヌは1824年、リヨンの名家に生まれ、小さい頃から絵を描くのが好きな少年でしたが、
22歳の時にイタリア、ルネサンスのフレスコ画に深い感銘を受け、画家を志しました。
初期には肖像画なども描きましたが、次第に、抑えた色使い、立体を単純化した平面性、内面を見つめ、
本質を描きだす、格調高い独特のスタイルを築いていき、「シャヴァンヌの神話世界」を確立しました。

図録から一部ご紹介します。

001  002
「アレゴリー」                            「漁夫」
建築図面を持つ貴族でしょうか。こちらを見ています。     釣りをしているようです。
真ん中は聖フランチェスコ、右はダンテのようです。      男の肉体がリアルです。

003   「自画像」 厳しく、真面目な様子です

004   005
「労働」                                   「休息」
2点ともアミアン・ピカルディ美術館の壁画(4、5x6、7m)の縮小版 です。
シャヴァンヌはフランスの主要な建築物の壁画装飾を手掛けますが、並行してそれらの縮小版を
制作しました。又、壁画はカンヴァスに油彩で描いたものを壁に貼り付けています。
「労働」には農耕、鍛冶、材木作り、授乳などが描かれています。
「休息」の中央はホメロスのようです。

009  「座る男の話を聞くふたりの男」
「休息」の為の習作です。

006  007
「幻想」                                  「警戒」
ニンフがペガサスを捕えようとぶどうの蔓を投げています。   ランプの明かりをかざして見張っています。
印象的なブルーは架空の世界を表しています。

008   「瞑想」
「幻想」、「警戒」、「瞑想」はクロード・ヴィニヨン(注文主)のパリのサロンの装飾です。

010   011
「気球」                                 「伝書鳩」
銃剣を手に、脱出を図る気球を見送ります。        知らせをもたらす伝書鳩を鷹から守っています。
プロイセンによるパリ包囲に対するフランスの抵抗を表しています。

012   「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」
司祭ゲルマヌスが、少女が常人と異なる才能を持っていることに気が付きます。
少女はパリの守護聖人となります。

これはパリでの最初の壁画(パンテオン壁画)ですが、絶賛され、数々の賞を受け、レジオン・ドヌール勲章を
受章しました。

013  「海辺の乙女たち」
何か夢の中の物語のようです。

014 015016
「プロ・パトリア・ルドウス(祖国のための競技)」
アミアン・ピカルディ美術館の壁画」
左は家事をしている人たち、真ん中は槍投げで戦争のための訓練をしています。
右は子育てと老人が狩りの獲物を持ち帰って来ました。

017  018
「諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」  リヨン美術館の壁画装飾
中央部分が一部ダブっています。すみません。

この絵がシャヴァンヌの最高傑作で、アルカディア風イメージの神髄を表しています。
中央の3人の内、青い布を持って座っている女性が「建築」、立っている女性が「彫刻」、座って
子供から花を受け取っている女性が「絵画」を擬人化しています。
3人の右、腕を上げている女神ポリュヒュムニアは神々への賛歌と修辞学を司っています。
その右のボードを持った女神は歴史の女神クレイオ、更に右のオレンジの布を持ち、座って居る女神は
叙事詩を司るカリオペです。
右端の子供たちは月桂樹の冠を作っています。
左の空にはエラトの奏でる竪琴とエウテルぺの歌が流れ、下にいるテルプシコラは踊りを中断して、
聞き入っています。その左は喜劇を司る女神タレイア。
天文の女神ウラニアは湖のほとりに横たわっています。
左のしだれ柳の木の脇には悲劇の女神メルポメネが腰を掛けています。

まさに荘厳な水辺のアルカディアが表されています。

020   021
「キリスト教の霊感」                         「羊飼いの歌」
リヨン美術館の壁画                        絵の中の人物は皆独立しています。
右の画家の作業を若い芸術家が学んでいます。      夢のような放心状態にあります。

022  「メロンや桃など果物と白い皿のある静物」
静物だけの珍しい絵です。

023  「シャヴァンヌの胸像」 オーギュスト・ロダン
ロダンの彫刻もありました。

これ等の他、沢山の素描、スケッチ、習作がありました。
又、シャヴァンヌは日本の洋画壇にも大きな影響を与え、黒田清輝はシャヴァンヌに教えを請い、藤島武二は模写を行い、青木繁も間接的に影響を受けました。

シャヴァンヌはレアリスムから脱し、本質を描きだす素描と色調による表現で、ギリシャ神話に
由来するイメージだが特定の神話からは切り離すことによって、架空のアルカディアの世界を
創り出しました。

見終わって、何か荘厳な、厳粛な気持ちになりました。

この展覧会は3月9日までの開催です。

 

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