佐藤一郎東京芸大教授退任記念展
東京芸術大学大学美術館で開催されている佐藤一郎退任記念展を見てきました。
佐藤一郎さんは東京芸大美術学部油画専攻を卒業し、ドイツハンブルグ美術大学に留学して絵画技法を
学び、帰国後、油画技法材料研究室の講師として、学生の指導と並行して絵画材料、絵画技術の
研究を行ってきました。
油絵具「由一」の開発や、水性絵具と油性絵具を併用した混合技法の方法を確立するなど、教育、
研究活動の一方、画家としても数多くの作品を制作して来ました。
私は油画技法などは分りませんので、図録から佐藤一郎さんの絵を一部ご紹介します。
佐藤一郎退任記念展チラシ
絵は「透視肖像の図」 油絵具の透明性を表しているのでしょうか、独特な色使いです。
「透視群像の図」
佐藤一郎さんもバリバリの山男だったそうです。
「青葉」
この写真では葉の青い色がはっきりしませんが、実際の絵では八つ手の濃い葉の緑色が光を受けて
印象的で、背景の赤がそれを際立たせています。
「那智大瀧」
深い緑の木の中を流れる滝、それに赤い太陽がアクセントをつけています。
油彩・混合技法の絵を一部ご紹介しましたが、素描・水彩の絵も沢山展示してありました。
又、高橋由一「鮭」と「彩色画訣」や黒田清輝の素猫と絵画など佐藤一郎さんの研究成果も詳細に
発表されていました。
尚、「見ること・描くこと」と題して、油画技法材料研究室出身者の有志150名を中心とした企画展
もありました。
中には1991年の会田誠さんの絵が目を引きました。
更に、特別参加として安井曾太郎さん、脇田和さん、野見山暁治さんなどの絵も展示してありました。
この展覧会は1月19日まで開催されています。
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