そごう美術館・山口晃氏の個展
横浜そごう美術館で開催されている山口晃展は楽しい展覧会です。
山口晃さんの絵には、洛中洛外図の様式の邸内を鳥瞰した絵がありますが、機内の様子や
空港ビルの中の様子も描かれており、現代と昔の人々、事物が克明に描かれています。
馬がバイクになった乗り物に、武士やコサックの騎兵が跨ります。
電柱に喫茶店やお風呂が付いています。
メカニックの描写も抜群で、リモコンが宇宙船に変わります。
水彩や油彩で描かれているのですが、日本画のような感覚です。
今回の展覧会では、筆と墨を使って東京を鳥瞰した水墨画のような絵もあります。
図録から写真を撮りましたので、絵が波打っていたり、端が切れていたりして、見にくいかと
思いますが、一部ご紹介します。
成田国際空港 機内の様子 成田空港
会食する人や囲碁をする人なども 池のある庭園、ビリヤードも
東京図 六本木昼図 邸内見立 洛中洛外図 千躰佛造立の図
東京図 広尾 六本木
電柱 珈琲 よろず雑貨 電柱 かしわ湯
Tokio山水 東京図 上野ー日暮里あたり スカイツリー付近
厩図 コサック騎兵 リモコン 宇宙船
花図 青薔薇 花図 薔薇 椿
四天王立像 廣目天 増長天 持国天 多門天
この他、平面作品だけでなく、立体作品の「携行式折畳式喫茶室」などや、ドナルド・キーン作
「私と20世紀のクロニクル」の挿絵全点なども公開されています。
更に、「山愚痴屋澱エンナーレ」として、色々なアイディアを持つ、12人の作家が絵画、映像、
インスタレーションなど、現代アート作品を出品する<一人国際展>もあります。
アイディア満載、遊び心一杯の展覧会ですが、繊細な、緻密な描写を見るのに思わず
力が入ってしまいました。
山口晃さんが京都、宇治の平等院の書院に14面の襖絵(当世風来迎図)を奉納したそう
なので、こちらも見たいものです。
山口晃展は横浜そごう美術館で5月19日まで開催されています。
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