東京国立博物館・タイ~仏の国の輝き~
東京国立博物館で開催されている「タイ~仏の国の輝き~」展を見てきました。
今年は日タイ修好130周年。これを記念してタイの名品と仏教美術が一堂に展覧されています。
チラシとポストカードなどから一部ご紹介します。
タイ~仏の国の輝き~ チラシ表 チラシ裏
中央は「ナーガ上の仏陀座像」部分 左から「ラーマ2世王作の大扉」、「法輪」
「仏陀遊行像」、「騎象仏陀三尊銀像」など
(古代の仏教世界)
法輪 砂岩 高さ130㎝ 幅95cm奥行29cm 法輪頂板(部分)
7世紀 法輪は車輪が転がるように仏陀の教えが広まるのを祈るもの ナーガ上の仏陀座像
高さ160cm幅71cm シュリーヴィジャヤ様式 12世紀末~13世紀
とぐろを巻いた蛇神ナーガの上に座る仏 ナーガが7つの鎌首をもたげて仏を守っている アルダナーリーシュヴァラ座像 8~9世紀初
高さ69cm 両性具有 右男性 ヒンドゥー教シヴァ神 左女性 妃のパールヴァティー
菩薩頭部 青銅 8~9世紀 観音菩薩立像(部分) 砂岩
高さ74、5cm幅34、5cm奥行37cm 高さ158cm 12世紀末~13世紀初
上半身に仏がびっしりと刻まれている
(スコータイ) 仏陀座像 青銅、金 15世紀
高さ120、5cm幅87、5cm奥行48cm 仏陀遊行像 14~15世紀
青銅 高さ154cm幅39cm奥行36cm 微笑みながらしなやかに歩み、遊行する像
(アユタヤー)
アユタヤー県ワット・ラーチャブーラナ寺院の大仏塔内から1万点の金製品が発見された 金象 金、貴石 15世紀初
高さ15、5cm幅16、5cm奥行18cm
黄金の象が四肢を伏せ、背中の輿に貴人が乗るのを待っている 金冠 金、貴石 15世紀初
高さ14cm幅13cm 髷の上にかぶせる豪華な冠
(シャム) カティナ(功徳衣)法要図 1918年
縦68、5cm全長362cm 王が僧院に衣を献上する様子 兵の後方に長刀を持った日本人の義勇兵
(ラタナコーシン) ラーマ2世王作の大扉 19世紀
バンコクの大寺院ワットスタットの金色の巨大な扉 ラーマ2世王が自ら彫ったとされる高さ約6mの
木製の扉には6層に及ぶ精緻な浮彫がされている
天まで伸びる木々には牡丹の花が咲き、マンゴーやザクロが実を付けている
蓮池には鹿や猿、猪、虎が、また鳥や虫が飛び、蛇やカエルも集まっている 仏伝図箔絵経棚(部分) 19世紀
金箔の経棚に描かれた仏教伝来の図 騎象仏陀三尊銀像 20世紀
白銀の象に座る3体の仏像 (展示では仏像の上の天蓋はありません) 仏陀涅槃像 青銅、金 19世紀
高さ88cm幅159、5cm 横浜の真言宗の寺、三會寺所蔵
三會寺の僧、釈興然は日本で初めて上座仏教の僧侶になり、招かれてタイに渡り、数十体の仏像と
経典を贈られ、日本に持ち帰った 涅槃像はその中の逸品
これらの他、沢山の仏像と銀貨や刀、金の靴などに加えて航海図や朱印状などが展示してありました。
タイは国民の90%以上が仏教徒で、信仰が暮らしに根付いています。そして日本の大乗仏教と異なり、
釈迦の教えを忠実に守り、出家と戒律を重んじる上座仏教が基盤です。
この展覧会では、タイ民族の明るい気質が反映された微笑む仏像、きらびやかな美しい仏像を拝見しました。
この展覧会は8月27日まで開催されています。